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陸前高田の希望の一本松

 以前被災した岩手県沿岸部を訪れた時、街自体が真っ暗な闇と化していた陸前高田に衝撃をうけました。
深夜に訪れた陸前高田、カーナビでは道路の向こうに中心市街地があるはずなのに、そこは漆黒の闇が、
おそるおそる車を降りると、黒々としたがれきの山がいくつも高くそびえていたその光景が目に焼き付いて忘れられなくなっていました。
 十年以上前、国道45号を青森から仙台まで走ったことがありました。高田松原の青々とした松の森を眺めた記憶がありましたが、その7千本はあったといわれた松があの津波でなぎ倒されて1本だけ残ったといいます。
希望の一本松と呼ばれ、地元の人たちに勇気と希望をもたらしているというのです。

 被災地の中でも、なぜか陸前高田が頭から離れずにいました。

 そんな中、遅い夏休みをとることができ、その足は陸前高田へ向かっていました。


■希望の一本松と星空
 陸前高田は市街地が海を望む平地に広がっていて、中心街が壊滅的な被害を受けました。さらに気仙川を遡ってきた津波は下流から約6キロも内陸まで入り込み、山間部まで波にのまれました。
 ボランティアの拠点となるセンターはそのためか、沿岸部からは10キロ程度も内陸に設けれられています。
 午前8時30分にこのセンターに集まっていれば、事前の申し込みがなくても活動に参加することができます。
この日は大型バス3台の団体のほか、全国ナンバーの車で集まった個人やご夫婦での参加者など200名ほどは集まっていました。
 陸前高田のボランティアセンター、センターには全国からよせられた寄せ書きや、これまでの活動を紹介する写真などが所せましと紹介され、救護室などもあり、慣れたスタッフが手際よく参加者をまとめていました。
 受付を済ませた後は、要請(仕事)と参加者を結びつけるマッチングと呼ばれる作業、今日予定している要請が紹介されたのち、参加者の希望を反映させながらボランティアの内容を決定してゆきます。

 すこしきょとんとしていた私は、ひまわりの収穫という要請に参加することとなりました。

 この作業は、沿岸部からかなり内陸まで入り込んだ津波で海水や砂が入り込んだ畑で、この春、みんなに希望をと植えたひまわりの種を収穫するもので、膨大な面積がありました。
 
 海水が入り込み、田んぼや畑としては使用できなくなった所に、塩分を取り除く効果や、道行く人たちに復興の思いを新たにしてもらおうと、地元有志が植えたものでした。
 夏には一面に鮮やかな黄色の花がはき誇ったといいます。
 これを収穫し、油を採取したり、種をまた活用したりと、復興のシンボルの一つとして活用しようというものでした。
 作業は、ひたすらコツコツとした作業です。もちろん、一日で終わるものではありません。

 被災地での作業はそのほとんどが、このようなひたすら黙々と行う作業、
 おそらく、要請すべてが、自分ひとりではどうにもならず、多くの手をかりてコツコツとひたすら行う人力の作業が求められていました。
 その要請は、時には個人、ときには団体から、または企業からも、人の力をかりてこつこつ行わないと前へ進まない、つぎへの希望が見えてこない、そんな仕事なのだと。

 肉体労働の後、持参した地元コンビニで調達したお昼、その後はカクンと昼寝。
 
 作業の合間には、要請をした地元農家の方と語り合う機会もありました。
 その方は、津波の時、陸前高田の駅にいて、盛り上がる黒い波の山を見て車で内陸に逃げてきたとのこと、
まさか、海岸から5キロ以上もあるここまで波が押し寄せるとは思わなかったそうです。

 そこには、津波に流されてきた高田松原の松7千本のうちの数本が内陸まで流れついてきたといいます。
 
 松をそのままにはしておけず、市の許可を頂いた後、裁断機にかけた時のこと、激しい音と火花がとび、五寸釘が刺さっていました。それは、子供のころ授業で高田松原の浜辺で海水浴をした時、先生が「ここから出るなよー」とロープを張った時に打ち付けた五寸釘だと確信でき、涙がとまらなかったそうです。

 そんな木片を、グループは復興の思いを込めたストラップとして再生し、記念の品としていました。


 matu-1.jpg
 7千本もあった高田松原は、その海岸線も島ごと津波にさらわれ海底に沈んでしまいました。
 ほんの少しのこった陸地、そこにぽつんと1本だけのこった巨大な松の木。まさに陸前高田の方たちにとっては希望の1本です。
 その1本も海水をかぶり、葉は茶色く変色し始め、生き残らせるための必死の作業が続いているといいます。

 美しい海岸線、整備された駅前からの商店街・・

 写真で紹介されていた被災前の風景。いまはもうなくなったその風景を見るにつけ、「復興ってなんなのだろう」と感じてしまいます。

 それでも、日が昇ると、人々が動き始め、重機ががれきを撤去し、多くの作業員が道路や橋が作り直し、プレハブは建てられスーパーがオープン、クリーニング店やコンビニ、くもんの塾までもがプレハブ団地に並んでいます。

 元気よく学校へ向かう子供たち、無愛想なトラックの運転手、真っ黒に日焼けした道路の誘導員、みんなに「がんばれ!」と呼びかけたい。 

 matu-3.jpg
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わがんなぁがったぁ・・・(叶いませんでした)

岩手の私の育ったところの方言では、たとえば電話で「・・・かぁチャン、発見されたどきは、はぁ、もうわがんながったぁ・・・」と・・・・・。 直接、死んだとか、駄目だったとか言えない時、残念でしょうがないという意味を含めて・・・「わがんなぁがった・・・」と肩を

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No title

すばらしい写真をありがとうございます。

がんばれ!希望の一本松!!
がんばれ!がんばれ!

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No title

はじめまして
kappaと申します。
ネットでこの写真を見ました。ステキな写真でしたので、自分のブログで無断で借用しました。事後承諾となったことをお詫びいたします。(不都合があれば即、削除いたします)
http://d.hatena.ne.jp/f-kafkappa/20111215/1323955319

取り急ぎお詫び申し上げます。

Re: No title

> はじめまして
> kappaと申します。
> ネットでこの写真を見ました。ステキな写真でしたので、自分のブログで無断で借用しました。事後承諾となったことをお詫びいたします。(不都合があれば即、削除いたします)
> http://d.hatena.ne.jp/f-kafkappa/20111215/1323955319
>
> 取り急ぎお詫び申し上げます。

aomorigontaと申します。ご連絡ありがとうございます。掲載全く問題ありませんよ。
むしろご紹介いただきありがとうございました。
一本松、ほんとうに御苦労さまでした。
瀕死の状態だったと思いますが、ほんとうに私たちに元気と希望を与えてくれました。
いつかまた、あの地に一本松の子供たちが元気に生い茂る風景を夢見ていきたいと思います。

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ホームページで使わせていいただきます。

Aomorigonta様

山崎猛です。

ずいぶん前に、お撮りになった奇跡の一本松の写真を
当方のホームページに掲載することをご了解いただきありがとうございました。

やっと、NPO法人としてスタートができることになりました。
正式には来月早々からスタート予定で準備を進めています。

上記URLはそのホームページのアドレスです。
ご参照いただければありがたいです。
よろしければ、このホームページと相互リンクを張りたいです。
少なくてもこちらからリンクを張らせてもらいます。

よろしいでしょうか。

以上

Re: ホームページで使わせていいただきます。

山崎様

ご返信が遅れて申し訳ございません。
HP拝見いたしました。
一本松の写真をとても効果的に活用いただいていてうれしく思います。

本格的な活動はこれからということですが、陰ながら応援しております。

aomorigonta

No title

aomorigonta様

一本松のお写真を使わせていただいている山崎です。

これまで内部検証していましたが、昨日から本格的にオープンしました。

当方のホームページからリンクさせていただくサイトはここでよろしいでしょうか。

山崎猛

Re: No title

山崎様

ごれんらくありがとうございます。こちらで大丈夫です。よろしくお願い申し上げます。

活動がんばってください。
プロフィール

aomorigonta

Author:aomorigonta
星空や雲、海岸や山並みなどの風景を素敵な音楽にのせて紹介しています。

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